ネズミ類

ネズミ類

日本に分布するネズミの種類は約40種類以上が知られています。主として建築物内に侵入して問題を起こす種類は、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種類です。
ネズミ類はサルモネラ菌、レプトスピラ症、腎症候性出血熱など多くの疾病の媒介者としても知られています。また、飲食店舗等のイメージダウン、糞による異物混入、商品への汚染・咬害などだけでなく、ネズミの営巣場所で繁殖するイエダニによる人への吸血被害の原因にもなります。

日本で問題を引き起こす代表的なネズミ類

ドブネズミ

ドブネズミ

◎特徴
家住性のネズミの中では最も大きく、大きくなると子猫位にもなる。耳は厚く小さく、折り返しても目は隠れない。垂直方向への移動能力は低いが、遊泳力には優れている。渇きに弱く、餌としては雑食性。寒さに強く寒冷地や冷凍倉庫でも生息できる。警戒心はクマネズミよりは弱い。

◎成獣の体長 20~26cm
◎成獣の体重 300~500g
◎尻尾の長さ 体長より短い 0.8倍~0.9倍
◎分娩回数 5~6回
◎産仔数 約9匹
◎繁殖期 年中(冬季は減少)
◎寿命 1~2年
◎分布地域 日本全土

クマネズミ

クマネズミ

◎特徴
ドブネズミよりは小さいが、ネズミ類の中では大型の種類である。耳は薄く大きく、折り返すと目が隠れる。垂直方向への移動や電線等を伝わっての移動能力が高い。渇きには弱く、餌は植物質のものを好む。寒さには弱く低温の場所で見かけることは少ない。性格は臆病で警戒心が強い。

◎成獣の体長 15~20cm
◎成獣の体重 100~200g
◎尻尾の長さ 体長より長い 1.1倍~1.2倍
◎分娩回数 5~6回
◎産仔数 約6匹
◎繁殖期 年中(冬季は減少)
◎寿命 1~2年
◎分布地域 日本全土

ハツカネズミ

ハツカネズミ

◎特徴
他2種に比べると小型種のネズミ。耳は丸く大きく毛が少ない。屋内では荷物などの隙間に営巣し、屋外では土中に巣穴を作ることもある。餌は植物性のものを好む。1cm四方の隙間があれば、成獣でも通り抜けられる。渇きに強く、水気のない場所でも生息できる。性格は穏和で姿を見かけやすいため、飲食店などで問題となる。

◎成獣の体長 6~9cm
◎成獣の体重 15~25g
◎尻尾の長さ 体長とほぼ同じ 0.8倍位が多い
◎分娩回数 6~10回
◎産仔数 約6匹
◎繁殖期 年中(冬季は減少)
◎寿命 1~2年
◎分布地域 日本全土

ネズミ類の被害

・食品への加害をする
・電線を囓る(停電、火災など)
・天井裏からの足音による騒音
・病原菌をばら撒く
・イエダニによる吸血被害

ネズミ類の予防

・清潔な環境の確保
・生ゴミ等の管理
・生息場所を提供しない
・隙間を無くす
・屋外からの侵入防止

ネズミ類の防除

・粘着シートによる捕獲
・毒餌を設置する
・忌避器材の設置


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